• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

複雑系モデルを用いた持続可能な都市交通政策の組み合わせの提案

研究課題

研究課題/領域番号 21K04307
研究機関関西大学

研究代表者

井ノ口 弘昭  関西大学, 環境都市工学部, 准教授 (10340655)

研究分担者 秋山 孝正  関西大学, 先端科学技術推進機構, 研究員 (70159341)
尹 禮分  関西大学, 環境都市工学部, 教授 (10325326)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードマルチエージェントシミュレータ / 端末交通手段 / BRT / シェアサイクル / 駐輪場
研究実績の概要

都市交通では、交通機関の多様化が進展している。本研究では、市民の意識変化過程を内包したマルチエージェントシミュレータにより、交通行動者の相互作用を前提として地域特性に応じた都市交通に関する具体的な政策の組み合わせを提案する。対象地域として大阪市東成区・生野区・東住吉区を選定し、BRT(いまざとライナー)・オンデマンドバスを含む代表交通手段選択・端末交通手段選択などを行うマルチエージェントモデルを構築した。
最終年度では、構築したマルチエージェントモデルを用いて、BRTと駐輪場・シェアサイクル拠点整備等の政策組み合わせの効果について分析した。本モデルでは、シェアサイクルの選択時に貸出車両がない等の利用できなかった経験を考慮するなど、通常のロジットモデルなどでは考慮が難しい要素を組み入れていることが特徴である。また、交通手段選択状況のマップ表示により、視覚的な把握も出来て、各種交通政策の組み合わせの効果検討が可能となった。
交通手段組み合わせの検討の結果、生野区で運行しているオンデマンドバスは、端末交通手段としての利用者は少ないことがわかった。端末交通手段では、徒歩の分担率が高く、BRTを導入すると徒歩が増加する。したがって、BRTの導入は、健康まちづくりに有効であることがわかった。BRTの利用促進策として、BRT停留所付近への駐輪場・シェアサイクルの整備を検討した。この結果、駐輪場の整備はBRTの利用に結び付くが、シェアサイクルの整備は、鉄道駅への利用が多くなることがわかった。また、BRT路線の南部では、近くに鉄道路線があるため、駐輪場を整備してもBRT利用は、あまり期待できないことがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Combinations of Transportation Policies to Promote BRT Usage Using Artificial Society Model2024

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Inokuchi
    • 雑誌名

      Journal of Traffic and Transportation Engineering

      巻: 12 ページ: 1-10

    • DOI

      10.17265/2328-2142/2024.01.001

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Effective combinations of urban transportation policies using an artificial society model2023

    • 著者名/発表者名
      H. Inokuchi, X. Gao
    • 学会等名
      World Conference on Transport Research 2023
    • 国際学会
  • [学会発表] 人工社会モデルによる自転車を活用したBRT利用促進策の検討に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      田村圭佑,井ノ口弘昭
    • 学会等名
      第39回ファジィシステムシンポジウム

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi