アオコ形成種であるミクロキスティスの細胞内炭水化物の減少と群体サイズを増大させることで高まる浮揚性を利用した除去方法を確立することを目的とした。暗所にてミクロキスティスを~96時間前培養することで細胞密度を減少させ,またアオコから単離した結合性細胞外多糖類 (TB-EPS)と金属カチオン濃度を制御することで群体サイズを拡大させることができ,結果としてミクロキスティスの浮揚性と浮揚速度を大幅に向上させることに成功した。これらの成果は,浄水処理に悪影響を及ぼすアオコ除去に主眼をおいた新たな処理プロセス構築のための足がかりとなり得る。
|