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2021 年度 実施状況報告書

高炉スラグ微粉末及びフライアッシュセメントコンクリートの反応促進技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K04349
研究機関北海道大学

研究代表者

胡桃沢 清文  北海道大学, 工学研究院, 准教授 (40374574)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード高炉スラグ / フライアッシュ / 反応促進 / 微細構造
研究実績の概要

コンクリート製造時には多くのセメントを使用することからセメント製造時のCO2排出は避けらることができない。そこでセメントの一部を高炉スラグ微粉末やフライアッシュに置換した混合セメントコンクリートのさらなる利用が求められている。混合セメントコンクリートは長期的には普通コンクリートと同等の性能を示すが、初期強度発現がセメントのみと比べると低く、施工期間が長期化するためさらなる利用が制限されている。そのため混合セメントコンクリートの初期反応を活性化させ強度発現を促す混和剤の開発が求められている。そこで本研究では混合セメント中の高炉スラグ微粉末やフライアッシュの初期反応を活性化させる硬化促進剤の開発を行った。特に本年度においては無機塩が高炉スラグやフライアッシュの反応に及ぼす影響に関して開発を行った。高炉スラグとフライアッシュの反応性を明らかにするために水酸化カルシウムを刺激剤とする硬化体の作製を行った。さらに硬化促進剤の混和材への作用メカニズムを選択溶解法や固体NMRを用いて微視的視点から明らかにした。また、強度発現、拡散性能、収縮特性に関して硬化促進剤を加えた試験体に関して検討をおこなった。その結果、無機塩を加えた試料では強度発現が促進された。高炉スラグやフライアッシュの反応は、イオンの移動速度が反応促進に大きく影響を及ぼすことを明らかにした。また、高炉スラグやフライアッシュの溶解に伴いアルミネート系の水和物が初期の強度発現に影響を及ぼすことを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高炉スラグおよびフライアッシュの反応促進に関して無機系の塩を用いることによって大幅に促進することを明らかにすることができ、そのメカニズムに関しても多くの知見を得た。

今後の研究の推進方策

無機塩に関しての検討は多く行うことができたため、今後は有機系の物質を用いて高炉スラグおよびフライアッシュの反応促進に関して検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Effect of accelerators on Ca(OH)2 activated ground granulated blast-furnace slag at low curing temperature2021

    • 著者名/発表者名
      Zhai Qi、Kurumisawa Kiyofumi
    • 雑誌名

      Cement and Concrete Composites

      巻: 124 ページ: 104272~104272

    • DOI

      10.1016/j.cemconcomp.2021.104272

    • 査読あり
  • [学会発表] フライアッシューCa(OH)2固化体の強度発現に及ぼす無機塩類の影響2021

    • 著者名/発表者名
      郎 傲然、胡桃澤 清文
    • 学会等名
      資源・素材学会(札幌)
  • [学会発表] 高炉スラグ固化体の拡散性能に及ぼす無機塩の影響2021

    • 著者名/発表者名
      胡桃澤清文
    • 学会等名
      第75回セメント技術大会
  • [学会発表] Effect of some salts on strength development of BFS paste2021

    • 著者名/発表者名
      Yuya Yamada、ZHAI QI、Hiroaki Omatsu、Kiyofumi Kurumisawa
    • 学会等名
      第75回セメント技術大会
  • [学会発表] いくつかの無機塩が高炉スラグ固化体の乾燥収縮に与える影響2021

    • 著者名/発表者名
      胡桃澤清文
    • 学会等名
      日本建築学会学術講演会

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公開日: 2022-12-28  

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