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2022 年度 実施状況報告書

環境配慮型材料としてのフライアッシュのコンクリート材料への大量利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K04362
研究機関名城大学

研究代表者

道正 泰弘  名城大学, 理工学部, 教授 (20734867)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードフライアッシュ / 混和材 / コンクリート / 強度寄与率 / 中性化 / セシウム / 環境性能
研究実績の概要

1.強度寄与率(k値)に関する検討:フライアッシュ(FA)の利用拡大の用途は,コンクリート混和材への利用が望まれている。本検討は,FAを用いた低炭素型コンクリートの安定的な利用拡大の実現を目的に,FA の特徴であるポゾラン反応による特性値として,k 値を用いた調合設計法について検討を行った。その結果,k 値を用いた推定式により,遅い材齢からの強度発現効果および耐久性を考慮した配(調)合設計が可能となることが判明した。
2.中性化と鉄筋腐食に関する検討:長期性状実験実施中
3.放射性物質溶出抑制に関する検討:FAⅡ,高炉スラグ微粉末(GGBFS)の使用によるセメント硬化体からのCs溶出抑制効果およびメカニズムについて検討を行った結果,次のことが判明した。(1)FAⅡ,GGBFSの置換によるCs 溶出抑制効果は,緻密化と吸着反応相の低Ca/Si型化とAlの取り込みによるものと考えられる。(2)Csの他に海水の影響によりNaClが混在した場合でも,FAⅡ,GGBFS の置換によるCs溶出抑制効果に変化はみられず,影響は小さいと判断できる。
4.総合評価(資源循環性評価に関する検討):FAの使用がコンクリートの環境性能に及ぼす影響を評価することを目的に,文献調査により,FAがコンクリートの性能に及ぼす影響について確認し,資源循環性の評価方法を検討した。その結果,FA総体積とコンクリートの性能の関係からFAの使用量によるコンクリートの性能への影響を整理することで,性能改善効果を定量化し,資源循環性をコンクリートの配(調)合から評価できることが判明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

COVID-19の影響はほとんど受けず,順調に推移した。

今後の研究の推進方策

COVID-19の影響もなくなったことから,予定通り実施する。

次年度使用額が生じた理由

物品については,COVID-19の影響で延期となった他の研究予算で賄えた。次年度も計画的に物品購入を行う予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 強度寄与率を用いたフライアッシュコンクリートの配(調)合設計2022

    • 著者名/発表者名
      Dao Thi Phuong,道正泰弘,錦木健二,峯秀和
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集

      巻: 44 ページ: 142-147

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Performance improvement of recycled aggregate concrete using fly ash and Portland blast-furnace slag cement2022

    • 著者名/発表者名
      Duc Nguyen Anh, Yasuhiro Dosho, Huynh Nguyen Van, Akio Ogawa
    • 雑誌名

      Journal of Materials and Engineering Structure

      巻: 9 ページ: 547-555

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] フライアッシュを使用するコンクリートの資源循環性評価に関する検討2022

    • 著者名/発表者名
      道正泰弘,山岸英輝,本間大輔,野口貴文
    • 学会等名
      日本建築学会
  • [学会発表] 混和材による低品質再生骨材を用いたコンクリートの品質改善 (その1.調合およびフレッシュ性状)2022

    • 著者名/発表者名
      小川陽生,道正泰弘,Nguyen Anh Duc,Nguyen Van Huynh
    • 学会等名
      日本建築学会
  • [学会発表] 混和材による低品質再生骨材を用いたコンクリートの品質改善 (その2.硬化性状)2022

    • 著者名/発表者名
      Nguyen Van Huynh,道正泰弘,Nguyen Anh Duc,小川陽生
    • 学会等名
      日本建築学会
  • [学会発表] 混和材による低品質再生骨材を用いたコンクリートの品質改善 (その3.性能評価および調合設計)2022

    • 著者名/発表者名
      Nguyen Anh Duc,道正泰弘,Nguyen Van Huynh,小川陽生
    • 学会等名
      日本建築学会

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公開日: 2023-12-25  

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