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2023 年度 実施状況報告書

環境配慮型材料としてのフライアッシュのコンクリート材料への大量利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K04362
研究機関名城大学

研究代表者

道正 泰弘  名城大学, 理工学部, 教授 (20734867)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードフライアッシュ / 混和材 / コンクリート / 細骨材置換 / 高炉スラグ微粉末 / 環境性 / 資源循環性 / セシウム
研究実績の概要

1.フライアッシュコンクリートの資源循環性評価に関する検討:フライアッシュ(FA)の使用がコンクリートの環境性能に及ぼす影響を評価することを目的に,文献調査により,FAがコンクリートの性能に及ぼす影響について確認し,資源循環性の評価方法を検討した。その結果,FA総体積とコンクリートの性能の関係からFAの使用量によるコンクリートの性能への影響を整理することで,性能改善効果を定量化し,資源循環性をコンクリートの配(調)合から評価できることが明らかとなった。
2.環境配慮型コンクリートの基礎的性能に関する検討:カーボンニュートラルの実現のため,低炭素性に寄与する高炉セメントB種(BB)およびFAを大量使用した環境配慮型コンクリートの利用拡大を目的に,フライアッシュII種(FAII)をセメント置換(内割),細骨材の一部に置換(外割),内割と外割の併用,BBとFAIIの外割を併用したコンクリートの基礎的性能について検討を行った。その結果,BBやFAIIを大量使用した環境配慮型コンクリートは,中性化については配慮が必要であるが,構造用コンクリートとして適用が可能であり,FAIIはコンクリート用混和材として利用拡大が期待できることが明らかとなった。
3.放射性物質溶出抑制に関する検討:東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により,発電所構内には多くの低レベル放射性物質に汚染された廃棄物が発生している。これら放射性廃棄物のなかで特に大量に発生しているのが汚染コンクリート塊であり,汚染核種としてはセシウム(Cs)が支配的となっている。本検討は,Csのコンクリートへの長期的な封じ込めを目的に,汎用的な混和材であるFA,高炉スラグ微粉末(GGBFS)の使用によるセメント硬化体からのCs溶出抑制効果について検討を行った。その結果,FA,GGBFSは一定量以上の置換により,セメント硬化体の緻密化とCsの吸着効果による溶出抑制が可能であることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

COVID-19の影響はほとんど受けず,順調に推移した。

今後の研究の推進方策

予定通り実施する。

次年度使用額が生じた理由

物品については,COVID-19の影響で延期となった他の研究予算で賄えた。次年度も計画的に物品購入を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] フライアッシュを使用するコンクリートの資源循環性評価に関する検討2023

    • 著者名/発表者名
      道正泰弘,錦木健二
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集

      巻: 45 ページ: 124-129

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 災害時に発生したコンクリート塊の混和材を用いた再資源化2023

    • 著者名/発表者名
      村上一夫 , 道正泰弘 , 山本武志 , グエン ヴァンフィン
    • 学会等名
      セメント技術大会

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公開日: 2024-12-25  

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