• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

エアロゾル感染を含む4感染経路の水平伝播数理モデル構築と新規リスク予想基盤の創出

研究課題

研究課題/領域番号 21K04377
研究機関順天堂大学

研究代表者

堀 賢  順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (80348937)

研究分担者 田邉 新一  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30188362)
尾方 壮行  東京都立大学, 都市環境学部, 助教 (90778002)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードエアロゾル / 感染経路 / 感染リスクアセスメント
研究実績の概要

iRATは、(A) 空気感染経路、(B) エアロゾル感染経路、(C) 飛沫感染経路、(D) 接触感染経路の4経路に対し、(1) 施設、(2)設備、(3) 運用の3つの軸で評価し、およそ150個の評価項目を通じて、感染症の伝播リスクの評価を5点満点で行った。感染経路別に平均3点以上を超え、1点がない場合を合格とした。
・R5年度は、実際の建築物に対して評価を実施した。具体的には、7つの各種企業のオフィス計8か所、介護施設1か所、デイサービスセンター1か所、新築マンション1か所、既存ショウルーム1か所、旅館1か所、シェアオフィス1か所の合計14か所で、都度iRATのブラッシュアップを行いながら評価を行った。すべての施設において、初期評価で合格しているところはなかったが、評価に基づく改善によって、最終的には14か所中12か所で速やかに合格基準を達成できた。
・共通する「3点未満の項目」としては、以下のような問題点が同定された。
(A) 空気感染経路に関しては、現代のすべての建築物において、共有スペース内のリスク制御が困難であった。(B1) エアロゾル感染経路に関しては、ほとんどの建築物において、室内の定員が明記されておらず、設計時の必要換気量を相対的に下回っている運用が多かった。(B2) エアロゾル感染経路に関して、竣工後の換気装置のメンテナンスが定期的に実施されていない施設においては、想定した換気量を下回っており、建築年が古い建築物でその傾向が強かった。(C) 飛沫感染経路に関しては、収納効率を最大にする設計方針の下では、隣席との距離の確保が困難であった。以上より、iRATは包括的な客観評価ができるツールであることがわかった。
エアロゾル感染経路については、研究責任者が参画した「集団生活の感染を防ぐための換気対策 保育所等及び高齢者施設の事例集」にも反映させた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] エアロゾル発生手技と感染対策2023

    • 著者名/発表者名
      堀 賢
    • 学会等名
      第38回日本環境感染学会総会・学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 病院設備設計ガイドライン(空調設備編)の解説2023

    • 著者名/発表者名
      堀 賢
    • 学会等名
      第38回日本環境感染学会総会・学術集会
    • 招待講演
  • [図書] 集団生活の感染を防ぐための換気対策 保育所等及び高齢者施設の事例集(解説編)2023

    • 著者名/発表者名
      保育所等及び高齢者福祉施設における感染リスクの低減に向けた改善提案の審査委員会
    • 総ページ数
      23
    • 出版者
      内閣感染症危機管理統括庁

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi