研究課題/領域番号 |
21K04390
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
石井 大一朗 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (80764422)
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研究分担者 |
渕元 初姫 法政大学, 公共政策研究科, 教授 (00782608)
杉崎 和久 法政大学, 法学部, 教授 (20735568)
澤岡 詩野 公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団, ダイヤ高齢社会研究財団(研究部), 主任研究員 (40385539)
長谷川 万由美 宇都宮大学, 共同教育学部, 教授 (70308104)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 自治会 / 地域自治 / 事業者 / ICT / サードパーティ |
研究実績の概要 |
研究初年度にあたる2021年度は、代表者と分担者による研究会を2回実施するとともに、新たな地域自治モデルの構築に向けて。子どもを支える活動・仕組み、また、担い手として地域事業者に焦点を当てた調査研究を進め、具体的に以下の成果を得た。 代表者石井大一朗は、小学校区を範域とする地域学校協働活動による地域自治機能に関する調査研究、および地域事業者による地域課題解決に資するサービス資源開発を主題として、栁沼 晴香,石井 大一朗「修正版グラウンディド・セオリー・アプローチを用いた小学校と地域の協働活動における高齢者ボランティアの意識変容の分析」pp.285-302,地域デザイン科学 : 宇都宮大学地域デザイン科学部研究紀要 10号 2021年9月を発表したほか、後者については、宇都宮市を中心とした地域事業者との研究会「コネクト・コミュニティ・ラボ」を立ち上げ交流を開始した。 分担者長谷川万由美は、副会長を務める福祉のまちづくり学会において地域の新たな支え合いの仕組みづくりに着目した「子どもの貧困」の学習会を実施した。https://www.fukumachi.net/2021/08/930-in-zoom.html また、渕元初姫は「時間の中のコミュニティ─横浜市鶴見区における居場所づくり」(2021)『コミュニティ政策19号』東信堂、pp.73-91,「母親、父親、専門職、サードパーティが支える子どもの居場所づくり─新しい世代が創るNPO法人サードプレイスとそのネットワーク」(2021)石井大一朗編著『横浜の市民活動と地域自治』東信堂、pp.85-105 を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究初年度にあたる2021年度は、代表者と分担者による研究会を2回実施し、研究の枠組みの共有や各自の研究の進捗ならびに課題を共有した。本研究の主題である、自治会町内会の消滅に関する調査は、研究代表者が栃木県宇都宮市において2つの休会等をする自治会においてヒアリング調査を実施した。他方、都市部における調査は、調査計画の作成を地域住民らと協働で進める予定であったが、オンラインの環境整備の問題などから調査の準備を進めることが出来なかった。 こうした状況のなか、自治会町内会消滅を前提とした新たな地域自治において、焦点を当てて調査を進めるテーマや担い手を検討した。現在のところ、今後の地域社会像を踏まえ、また制度的な対応が十分とは言えない、子どもを支える活動・仕組み、また、担い手として地域事業者に焦点を当てることの妥当性を整理している。
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今後の研究の推進方策 |
2年目にあたる2022年度は、本研究における前段となる現状の地域自治の基礎となる自治会町内会の消滅実態について、調査を進める。調査にあたっては、コロナ禍による調整の困難が考えられるため、大規模な調査の検討を進めるだけでなく、個別に自治体担当課と調整し、インタビュー受け入れ可能地域を探り、調査を行う。この数を増やすことで分析の妥当性を高める。またこれまでの整理した、地域自治における「子どもを支える仕組み」、担い手としての「地域事業者」において、対象を絞り、具体的な調査分析、および研究会を実施し、成果と課題を確認しながら進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は旅費および大規模な調査にかかる費用をコロナ禍の影響によりほぼ使用できなかった。2022年度は、対面による訪問インタビューにおける旅費および、インタビューデータの分析に費用を要する。
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