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2023 年度 実施状況報告書

日本・アジアにおける「フランス系架構形式」の導入過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K04454
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

大田 省一  京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (60343117)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードフランス植民地 / 木造架構 / フレンチトラス / 兵舎 / バラック
研究実績の概要

本年度は、建築現地調査及び史料調査を国外・国内にて行った。フランス式建築の木造加工の地域性を調べるため、南部地域の架構方法について調査を行った。また周辺国との関連を調べるため、スイス等の木造建築架構方法の建築事例を現地調査した。史料調査では、フランス国立図書館、ニース大学アジア図像資料館などで調査を行った。特に、軍技師の記録を中心に史料収集を行った。国内では、近代にフランス式建築を導入した事例として、陸軍式の建築の実地調査を行った。史料調査では、北海道大学図書館、東京大学図書館等にて、日本の近代木造建築に関する史料収集を行った。
これにより、19世紀から20世紀初頭にかけての植民地建築の建築図面・古写真などの図像・文書史料の読解・解析を行い、木造建築の設計意図、また建設時の状況などに関して明らかにすることができた。
海外研究者との学術交流では、国際学会・研究会参加の機会等を利用して、学術知識の交流に努めた。ベトナム・ハノイにて植民地建築研究者エマニュエル・セリース氏、ハノイ建設大学のゴック・ラン・チュオン、グエン・マン・チー氏、ホーチミン市建築大学のグエン・カム・ズオン・リー氏らと研究協議を行った。
以上の成果として、那覇市及び台湾・台北市において開催されたシンポジウム「アジアの蒸暑地域における鉄筋コンクリート造建築のサステナビリティ:保全に向けた課題」にて、ヨーロッパ・アメリカ発の熱帯地域の建築活動の系譜及び軍用技術の果たした役割について研究発表を行い、フランス、ベトナム。台湾等の近代建築研究者と学術協議をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍で中断した分の調査研究は順々に実施しているが、校務のため海外調査に行く機会がなかなか取れず、すべて挽回するには至っていない。

今後の研究の推進方策

調査、特に海外調査の機会を十分に確保できるよう努する。オンラインで資料検索できる史料館・図書館が増えたため、これを有効に活用して、実地調査の事前準備を十分に行えるようにする。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍による調査活動の中断が長引き、情勢回復以降は順を追って実行しているが、まだすべてを挽回するにはいたっていない。今年度は、引き続き調査研究、特に海外調査の時間を確保するよう努力する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] 熱帯でつくるートロピカル・アーキテクチュアの系譜2024

    • 著者名/発表者名
      大田省一
    • 学会等名
      アジアの蒸暑地域における鉄筋コンクリート造建築物のサステナビリティ:保全に向けた課題
    • 国際学会
  • [学会発表] A Perspective from the South in the genealogy of Royal Capital cities -examining the possibility of Nanjing model in East Asia2023

    • 著者名/発表者名
      Ota Shoichi
    • 学会等名
      International Symposium on Military Defense and Heritage Protection of Ancient City Wall
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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