本研究では、船舶・海洋構造物の自動点検を実現するため、海中ロボットと海面ロボットをケーブルで結合した海洋ロボットシステムに注目する。このシステムの自律化のためには、ロボットの動作制御法が必要である。しかし、コントローラ設計に用いられるケーブルの数学モデルの構造は非常に複雑である。そこで、点検用カメラを先端に取り付けたロボットアームを有する海中・海面ロボットから構成される自律型システムを考案した。そして、ロボットに結合されたケーブルの影響により、本体の制御性能が著しく劣化する場合であっても、アーム先端のみは良好に位置決めされる制御法を、それぞれの自律型ロボットに対して開発した。
|