本成果は,可燃性粉体が空間に散布されそれに適切な熱が加わった時に発生する粉じん爆発の原因分析における基礎データの提供を行った.粉じん爆発は,一般には起こり難い現象である.いくつかの条件が整わないと発生しない.多くの場合,流れにより適切な粉じん雲が形成され爆発環境を整える.ガス爆発に関しては,乱れが爆発特性に及ぼす影響については理解が進んでいる.しかし,粉じんに対しては,粉体の気化特性や形状,表面性状や気化温度など多くの因子が乱れの影響を受けるため,それらを説明し得る基礎データの提供が行われていなかった.本研究では,主に乱れと粉体濃度および粉体サイズに対する関連を主眼に原因の究明を行った.
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