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2023 年度 実施状況報告書

中性子・ガンマ線同時弁別エネルギー分析型リアルタイム検出器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K04580
研究機関国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所

研究代表者

鎌田 創  国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 主任研究員 (30581649)

研究分担者 萩原 雅之  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 准教授 (10450363)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード波形弁別測定 / 中性子 / ガンマ線 / モンテカルロシミュレーション / シンチレータ / CLYC
研究実績の概要

放射線被ばく事故・核テロ事象において、初動対応者が現場の放射線環境を迅速かつ正確に推定することは、非常に重要である。現場では、ガンマ線が発生するのみならず、中性子が発生する状況も想定される。そこで、発生した放射線を弁別し、それぞれの放射線のエネルギー測定が同時にできれば、現場の線源情報を把握できるだけでなく、被ばく線量の推定に非常に有効である。そこで、本研究では、3Heガスの中性子検出素子の代替として近年開発されたCLYCシンチレータ
に着目し、一台で中性子とガンマ線を弁別しながらエネルギー測定できるリアルタイム検出器を開発することを目的とする。 今年度は、前年度までの特性評価を踏まえ、エネルギーが定まった中性子ビームを用いて、得られた波高分布から中性子エネルギー情報が取り出せるか検証することを目指し、日本原子力研究開発機構(以下、JAEA)の中性子加速器の純単色中性子ビームに対する応答関数を実測し測定データとモンテカルロシミュレーションを比較検討した。応答関数の形状として中性子核反応によるピークの位置は、過去の実測値と概ね共通していた。また、シミュレーションについても応答関数の形状を概ね再現することがわかった。しかしながら、中性子エネルギーに分布を持っていることから、1体1対応であるとの確証を持てないことから、飛行時間測定を組み合わせた測定が必要になることが判明したため、飛行時間測定を組み合わせた測定を実施する予定であったが、加速器の不調により実験が完了できなかった。そのため、1年延長し、再度測定に臨むこととした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

飛行時間測定を実施するための加速器施設の不調によって、実験が完了できなかったため。

今後の研究の推進方策

飛行時間測定を確実に実施するため、測定回路のパラメータを再度見直し最適化を図ること、モンテカルロシミュレーションで使用する核データを最新のものに置き換えること、ビームピックオフリングの信号を増幅するためのアンプを購入し、測定回路を再度整備する。

次年度使用額が生じた理由

実験が完了しなかったため、再度測定にチャレンジする。そのための施設利用料として、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Measurements of keV-Neutron capture cross sections and capture gamma-ray spectra of <sup>74,76,78,80,82</sup> Se2023

    • 著者名/発表者名
      Kamada So、Igashira Masayuki、Katabuchi Tatsuya、Mizumoto Motoharu
    • 雑誌名

      Journal of Nuclear Science and Technology

      巻: 61 ページ: 161~176

    • DOI

      10.1080/00223131.2023.2278599

    • 査読あり
  • [学会発表] Fuel debris mapping tool using an Unmanned Underwater Vehicle to grasp fuel debris submerged in Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant2023

    • 著者名/発表者名
      So Kamada
    • 学会等名
      THE 11TH INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON RADIATION SAFETY AND DETECTION TECHNOLOGY
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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