研究課題/領域番号 |
21K04606
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
劉 ウェン 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (60733128)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 土砂災害 / 深層学習 / 衛星光学画像 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,,深層学習というAI技術を用いて,発災後1時期の光学衛星画像から自動的に土砂災害を検出・分類することである。 本年度は,2018年7月豪雨と2018年北海道胆振東部地震を中心に,土砂崩壊データの作成を行った。広島県において,豪雨後の天候条件のよいSentinel-2画像がないため,2018年7月16日と8月3日に撮影したSPOT画像を購入した。10mのマルチスペクトル画像,国土地理院が公開した崩壊地分布図と広島大学が公開した土砂崩壊輪郭の位置合わせを行い,衛星画像から識別できる土砂崩壊データを整備した。また,10m標高モデルや地質データを用いて,崩壊地との関連性を分析した。 北海道胆振東部地震において,Lidarデータの収集を行った。地震前後のLidar差分データから土砂崩壊箇所の抽出を行った。2018年10月4日に撮影したSPOT画像を購入し,国土地理院が公開した崩壊地分布図と位置合わせを行い,土砂崩壊データを整備した。北海道においても,地形地質データを用いて,崩壊地との関連性を分析し,機械学習による崩壊地の推定を試みた。 また,2021年7月3日に熱海市で発生した大規模な土石流に対して,現地調査とドローン撮影を行った。緊急撮影で得られたALOS-2画像とアーカイブ画像を合わせて,SAR強度差分とコヒーレンス変化による土石流域の抽出を行った。山間部においては,強度差分図から土石流による変化が見られた。市街地ではコヒーレンスが著しく低下し,土石流の被害範囲が判別できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度実施予定の土砂崩壊データの作成は,2018年7月豪雨の被害を受けた広島県と2018年北海道胆振東部地震の北海道厚真町地域で行った。災害後天候条件よいSentinel-2画像が限られているため,同10m解像度のSPOT画像を購入し,土砂崩壊データの作成に使用した。また,地形地質データを用いて,土砂崩壊箇所の影響因子を分析した。
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今後の研究の推進方策 |
今後では,整備した広島県と北海道の土砂崩壊データを用いて,深層学習による自動検出モデルを作成する予定です。教師データは,広島県のみ,北海道のみと2つのイベントの混合データ,3種類を作成する。異なる教師データによる精度の影響を検証する。モデルの構成について,複数の既存モデルを適用し,土砂崩壊の抽出に最も適切なモデルを検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定であるワークステーションがまだ未購入のため,物品費に未使用額が生じた.また,コロナの影響で学会参加の旅費が0となった. 今年度は深層学習を行うためのワークステーションを購入する予定である.対象地域を追加するために,SPOT画像の購入を行う予定である.
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