本研究では、計算機シミュレーションを用いて格子熱伝導率の網羅的な予測を行うための数値計算手法を開発し、その性能を評価した。第一原理計算の結果を学習させた多項式機械学習ポテンシャルを用いることで、格子熱伝導率計算に必要な計算リソースを大幅に削減した。機械学習ポテンシャルの学習データ生成のため、多様な結晶に対して第一原理計算を系統的かつ大量に実行する自動化システムを開発した。また、学習データから格子熱伝導率を計算するためのソフトウェアも開発した。これらの技術を用いて、格子熱伝導率を網羅的に予測するための計算ワークフローの最適化を行い、網羅的な格子熱伝導率の計算が可能となった。
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