新しいリジッドな結晶構造を持つイオン伝導体について研究を行った。主にPbやBiを含む化合物に着目した。酸フッ化物Bi2VO5Fは、フッ化物イオン伝導体として報告のある材料である。従来固相反応で合成されていたこの材料に対して、我々は酸化物Bi4V2O11をベースとしたトポタクティックなフッ化反応により、低温かつ非常院短時間で合成可能なことを発見した。この特性は、高いフッ化物イオン伝導性に由来するものであることも実験的に確認できた。また、アパタイト型化合物Pb5(VO4)3Fについても、フッ化物イオンの不定比性が存在しており、それに由来するフッ化物イオン伝導特性が期待できることを見いだした。
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