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2022 年度 実施状況報告書

高分子接合の基礎知見に基づく超音波による高分子/金属接合技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K04673
研究機関山形大学

研究代表者

宮田 剣  山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 准教授 (60333994)

研究分担者 西辻 祥太郎  山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 助教 (00564858)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード高分子 / 金属 / 超音波接合 / 接合技術 / 界面 / サーモグラフィ
研究実績の概要

本研究の目的である高融点・高ガラス転移点の高分子材料及び高分子/金属材料の相互接合技術の確立とメカニズムの解明に向け以下のことを明らかにした。超音波による高融点・高ガラス転材移点の材料の相互接合について研究を行った。本年度は分子レベルでの局所加熱により少ないエネルギーの供与・剥奪により瞬時に接合する技術及びそのメカニズムについて検討した。具体的には、ポリスチレンやポリエチレンテレフタレート等の高融点・高ガラス転材移点の材料の接合技術について検討し、接合強度との相関を検討した。超音波によりこれらの材料はポリエチレンやポリプロピレン等の軟質の材料と比較すると著しく高速に加熱されることがわかった。さらに局所加熱プロセスの2次元挙動をサーモグラフィ観察により加熱点の特定と制御の関連性を検討した。それにより接合界面が選択的に高速に加熱される挙動が明らかになった。高分子/金属材料の相互接合においては、ポリ塩化ビニルなど特定の高分子は超音波接合法により比較的容易に接合できることが明らかになり、高分子材料の種類による依存性が大きいことがわかった。X線散乱や透過型電子顕微鏡観察による最適な接合条件制御技術に関する検討を行った。接合に寄与する接着層の厚さ評価を行った。明確な接着層の厚さを特定するのは容易ではなく、今後電子顕微鏡観察に加え、顕微赤外分光、顕微ラマン分光等の方法でも解析を進める。さらに接着層の厚さと接合強度の関連性を明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的である高融点・高ガラス転移点の高分子材料及び高分子/金属材料の相互接合技術の確立とメカニズムの解明について順調に研究を進めている。また令和4年度の研究実施計画に沿って順調に研究は進んでいる。具体的には、① 金属表面の物理化学処理、官能基の導入:接合強度との相関、② 局所加熱プロセスの観察による加熱点の特定と制御、③ X 線散乱や透過型電子顕微鏡観察による最適な接合条件制御、④ 接着層の厚さ評価:接合強度との相関についてそれぞれ順調に進んでいる。特に②についてはサーモグラフィを用いた観察により発展的に研究を継続させより充実させる計画である。以上のことから(2)おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

今後も補助事業期間中の研究実施計画似沿い研究を進める。令和4~5年度の研究計画では超音波による高分子/金属材料の相互接合を進める。令和4年度の研究成果で超音波接合における発熱開始点に関する知見が得られ、金属、及び高分子の種類による依存することもわかってきた。これらの研究成果を活用して、超音波により金属と高融点・高ガラス転材移点高分子を瞬時に接合する技術の確立を目指す。

次年度使用額が生じた理由

前年度実施した研究についてより発展的に行う必要が発生した。そのため次年度にて研究を実施するためのものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ポリ乳酸の結晶化度とジョイントデザインが超音波溶着性へ与える影響2022

    • 著者名/発表者名
      田平一成、宮田剣
    • 学会等名
      プラスチック成形加工学会第30回秋季大会
  • [学会発表] ポリメタクリル酸メチル/ポリロタキサン複合材料の力学特性における環構造のスライド効果2022

    • 著者名/発表者名
      渡部純平、宮田剣,、加藤隆之
    • 学会等名
      プラスチック成形加工学会第30回秋季大会

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公開日: 2023-12-25  

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