研究成果の概要 |
本研究では, FeGa単結晶合金の代替となる, 安価かつ高性能な磁歪材料を開発することを目標として, 市販の方向性電磁鋼板にガリウムを拡散させたFe-Si-Ga 合金を作製した. 方向性電磁鋼板はGaの添加によって, FeGa単結晶合金の特徴である<100>方位に関するヤング率の減少および磁歪量の増加を示すことが明らかにされた. また, 微量の添加元素を加えることによって磁歪及び逆磁歪能力が向上することを明らかにした. 方向性電磁鋼板にガリウムを拡散させたFe-Si-Ga 合金は Fe-Ga 単結晶の代替材料として有望であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
の回りに発生する機械的振動エネルギーを有用な電気エネルギーに変換する環境発電 (エネルギーハーベスティング)技術として, FeGa単結晶合金を用いた逆磁歪式振動発電デバイスが期待されているが, 実用化・普及に際してFeGa単結晶合金の低コスト化が大きな課題となっている. 本研究では, 長年に渡る研究開発により既に低コスト化・量産化の技術が確立されているFeSi方向性電磁鋼板をテンプレート材料として, これにガリウム元素を浸透させることにより, 結晶方位の集積した安価な ”方向性FeGa合金” を得るための新規合成手法を確立し、その特性を明らかにした。
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