電気化学的手法に基づくアルミニウムの表面処理は,被処理物であるアルミニウムと対極を外部電源に接続し,直流や交流電圧を印加することで一般には実施されるが,バイポーラ電気化学を応用した本手法では無接続(直接通電なし)の被処理物に対しても,従来法同様に酸化膜を形成することができる。これまでは板状のアルミニウム試料を用いて基礎データを収集してきたが,本手法の有用性を示すために試料形状を板からミリメートルサイズの球に変更した場合でも,試料形状によらずバイポーラ電気化学の原理に基づき酸化膜を形成できることを確認した。また,本手法はアルミニウム以外の金属材料に対しても適用できることを実証した。
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