リンは鉄鋼の不純物として除去される一方、肥料や電池材料として再資源化が期待される。リン酸の分離と安定化の制御を目的に「電池材料リサイクルに向けたリン酸の分離」「LiFePO4リサイクルに係る熱力学データベースの構築」「精錬スラグ中のリン酸の安定化」「リン酸を含有する酸化物相の溶体モデルの構築」に取り組んだ。LiFePO4からFeを還元分離し86%のLiを回収できた。リサイクル反応生成物の水への溶解度やP2O5活量を測定した。Ca2SiO4-Ca3P2O8固溶体については、Ca2+のFe2+置換によりP2O5活量は低下したが、モデル計算によりそれがCa3P2O8活量低下に起因することを示した。
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