大きな分子を含む溶液にマイクロ波を照射した場合、その効果が小さい場合が考えられる。例えば、極性置換基をもつ分子は水溶液中では凝集していく。この凝集を分散させるためには、高出力の照射が必要になる。一方で、高出力の長時間照射は沸騰を引き起こすため、対策が必要になると考えられる。そのため、今後の課題として、マイクロ波連続照射だけでなく、パルス照射を行いエネルギーの分散を図り、高出力照射を可能にする。連続照射のみならずパルス照射で比較検証することで、高分子の分子集合特性を把握し、複雑系の現象の理論構築につなげる。
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