本研究ではシンプル酵素触媒を用いた有用物質変換触媒の構築と持続的に変換するための反応場の解析を行った。 有用物質変換触媒の構築では、フェルラ酸をバニリンに変換するシンプル酵素触媒を構築した。2段階酵素反応で低活性の酵素発現を向上させる手法、ツールの構築に取り組んだ。反応場の解析では、熱処理によるシンプル酵素触媒における反応場(細胞)への影響を検証した。シンプル酵素触媒では宿主の代謝活性の抑制と基質の膜透過性向上を目的として中温で熱処理を行うが、その影響が懸念される。蛍光タンパク質による評価系を構築し、蛍光強度による反応場からのタンパク質漏出の定量的評価を実施した。
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