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2022 年度 実施状況報告書

抗体医薬品の立体構造品質を特異的に識別する人工タンパク質プローブの分析原理

研究課題

研究課題/領域番号 21K04803
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

渡邊 秀樹  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (90422089)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード抗体医薬品 / 品質分析 / 進化分子工学 / 人工タンパク質 / バイオセンサー
研究実績の概要

本計画では、これまで開発してきた抗体の変性構造に特異的な人工タンパク質プローブAF.2A1の変性構造認識機構をX線結晶構造解析および分子間相互作用解析によって解明し、本分析技術を高分解能の抗体医薬品高次構造分析技術として確立することを目標とする。令和4年度は、前年度までに作製した変性構造を模倣する抗体ドメインの断片化変異体単独、およびAF.2A1との複合体について結晶構造解析を進めた。結晶化スクリーニングの結果、AF.2A1複合体について単結晶の取得に成功し、高エネルギー加速器研究機構にて分解能1.7ÅでX線回折データを収集した。分子置換法によって位相決定し、AF.2A1に相当する電子密度を確認した。断片化変異体単独結晶については、変性構造の構造不均一性に伴う結晶化の困難さもあり複合体結晶に比べて結晶成長が遅れているものの、沈殿剤・緩衝液のスクリーニングに加え蒸気拡散・結晶成長の環境条件を最適化することで微結晶が得られており、構造解析に足る単結晶の取得へ向けて、さらなる条件最適化を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本計画の基盤である結晶構造解析が当初の計画通り進展している。

今後の研究の推進方策

今後も当初計画通りに研究を進める予定であり、変性構造を模倣した断片化変異体とAF.2A1の複合体結晶構造の精密化を完了するとともに、断片化変異体単独結晶の構造解析を進め、本計画の目標である変性構造認識機構の解明を原子レベルで明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

複合体の結晶成長が当初予定より順調に進み、比較的小スケールの規模で解析が可能となった。余剰分を次年度の単独結晶スクリーニングのスケールアップに使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小型人工タンパク質プローブを基盤とした 抗体医薬品の高次構造品質管理技術2022

    • 著者名/発表者名
      渡邊秀樹、宮房孝光、本田真也
    • 学会等名
      第1回 日本抗体学会学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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