第一に、高速イオンビームによる溶融および合成石英ガラスの変形が、SiO4四面体の3員環構造の増加に伴う高密度化に起因することを明らかにした。その変形の度合いは、高速イオンの核的エネルギー付与量に依存することが示された。第二に、銀ナノ粒子へのイオン照射によりVOC蒸気応答の向上を図ることができた。また、銀ナノ粒子へのPt薄層コーティングにより、経時変化の少ないVOC蒸気応答性を維持することができた。第三に、低エネルギーArイオン照射したSi単結晶基板に対して、比較的低温度(300 ℃)で基板を加熱しながらAuを蒸着すると、イオン照射周縁部にアスペクト比の高いAu NWが成長することを見出した。
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