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2021 年度 実施状況報告書

あらゆる真空装置をゲッターポンプに変える小型製膜装置の開発と膜内排気機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K04891
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

谷本 育律  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (60311130)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード非蒸発型ゲッターコーティング / マグネトロンスパッタ / プラズマ解析 / 成膜装置
研究実績の概要

非蒸発型ゲッター(Non-Evaporable Getter; NEG)コーティングを多用な真空装置に応用させるためには,フランジマウント型の小型マグネトロンスパッタ成膜装置が不可欠である。その装置開発における主要な課題は,NEG材として用いる高品質Ti-Zr-V合金ターゲットの小型化と,マグネトロンスパッタにおいて高密度プラズマを実現させるためのSm-Co永久磁石の効率的な配置である。
本課題研究前の段階では,直径114mmの真空フランジを用いた小型成膜装置の試作機によりマグネトロンスパッタ条件の実証に成功しており,2021年度は装置のさらなる小型化による応用範囲の拡大に向けて,直径70mmの真空フランジを用いた小型成膜装置の設計などを行った。そのためにまず,小径化したSm-Co永久磁石とTi-Zr-V合金ターゲットでもマグネトロンスパッタ条件を満たすようにプラズマ解析を行い,それぞれの寸法を最適化させた。その結果,従来のターゲット直径φ28mmに対してφ22mmまで小径化が可能であることが判った。そして,その成果を基にして,小径Ti-Zr-V合金ターゲットの製作を実施した。
また,本研究に関連する特許申請済み技術の公表として,2021年11月30日にオンラインで開催された国際会議「The 9th International Symposium on Surface Science (ISSS-9)」において口頭発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

高品質Ti-Zr-V合金ターゲットの製造方法は確立されておらず,割れを生じない鍛造条件の探索,製造過程の短縮によるコストの削減,材料に対する歩留まりの改善などの課題がある。本研究課題における製造においても,それらの条件の見直しが必要であることが判明し,製造条件の選定に時間を要した。

今後の研究の推進方策

2022年度は,ICF070フランジマウント型の小型NEG成膜装置の詳細設計と製作を行う。
そして,その装置を用いてNEGコーティングの成膜試験を行い,プラズマ解析シミュレーションとの比較と膜の真空特性評価を進める予定である。
さらに,本課題研究に関連して,世界的にNEGコーティング技術をリードしている海外メーカーや研究所との共同研究開始に向けて,外国特許出願を行う。

次年度使用額が生じた理由

Ti-Zr-V合金ターゲットの製造方法の最適化に時間を要し,他の部品の製作まで至らなかったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Development of a Flange Mountable TiZrV Non-evaporable Getter Coating Device2021

    • 著者名/発表者名
      Yasunori Tanimoto, Xiuguang Jin, Takashi Uchiyama, Tohru Honda, Makoto Okano
    • 学会等名
      The 9th International Symposium on Surface Science (ISSS-9)
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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