研究課題
基盤研究(C)
タンパク質結晶成長中の脱溶媒和過程のダイナミクスを制御することで、ペンデル効果に起因した等高干渉縞が、正方晶リゾチーム結晶のくさび型の領域において明瞭に観察された。このことは、育成された結晶が完全結晶に近い完全性を有していることを示しており、溶液成長における脱溶媒和過程の制御の重要性を示している。また、溶液成長における脱溶媒和過程を制御することで、局所的な結晶の完全性のみならず、全体の均質性も改善することを明らかにした。
結晶成長物理学
溶液成長は,パワーデバイスであるSiCから有機高分子であるタンパク質の結晶化まで、極めて幅広い分野で用いられており、重要な技術となっている。このため、溶液から成長する様々な材料における結晶の完全性を制御するための普遍的なプロセスを構築するためにも、溶液成長における結晶成長機構の解明は重要となる。ゆえに、溶液成長を特徴付けている脱溶媒和過程が、結晶の完全性への影響を解明することは、極めて重要な研究課題となる。