本研究では波長分解能が非常に高い赤外線分光法へつながる基本的な手法や光源の開発に成功した。この成果により、従来と比較して高速かつ精密な赤外線分光が可能となる。 赤外線分光は大気中の温室効果ガス(メタンなど)の定量的評価に有用である。本研究の成果を大気中のリモートセンシングに応用すれば、例えば温室効果ガスの密度だけでなく、温度・圧力・同位体比などの網羅的な情報が得られる可能性がある。また、将来においては、詳細な分光情報が未知の他の複雑な分子(フロン・環境ホルモン・カーボンフラーレンなど)の分光情報を網羅的に得ることも可能になる。
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