研究課題
基盤研究(C)
パルス加熱法を用いて、2000℃を超える高温での酸化物融体の熱物性を測定する手法の開発を行った。安定化ジルコニアを用いた試験では試料溶融温度以下の高温域での熱容量測定は値が大きい方にぶれる傾向ではあるけれども安定的にできることがわかった。しかしながら試料溶融による試料位置の変化の影響のため、融点以上での測定はばらつきが大きく課題が残った。装置の改造によって試料位置の変化の影響を受けにくい場所での測定ができれば安定的な測定につながる見通しを得た。
原子力材料、高温物性
直接測定が難しい2000℃以上の高温での熱容量測定ができれば高温状態に置かれる材料の挙動評価に活用できる。特に、原子力分野では酸化物燃料の事故時の挙動解析に応用することで福島第一原子力発電所の事故時の様子を推定する際の重要なデータとなると共に、今後開発される新型燃料の安定性評価に活用することで安全性向上につながる。