| 研究課題/領域番号 |
21K04963
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| 研究機関 | 金沢大学 |
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研究代表者 |
河野 孝昭 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (90630921)
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| 研究分担者 |
木綿 隆弘 金沢大学, 機械工学系, 教授 (40225107)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| キーワード | 出力係数 / トルク係数 / 後流 / 乱流強度 / ねじり翼 / ストレート翼 |
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| 研究実績の概要 |
本研究では、可変ピッチ式V形ダリウス風車について、風車出力を大幅に向上するピッチ角制御手法を開発し、さらに風車の風荷重特性および風車後流特性を明らかにすることを目的としている。
2021年度は、2枚翼の固定ピッチ式V形ダリウス風車について、基本的な出力特性と後流特性を把握することを目的として風洞実験と数値流体力学解析を実施した。供試風車のブレードは、3Dプリンタにより作成し、ブレードの翼根回転角αrを変化させることによりブレードのピッチ角を変化させた。また、ブレードはストレート翼とねじり翼の2種類を対象とし、その翼型については、ブレード先端から中間点にかけてNACA0018とし、中間点からブレード下端にかけて強度を高めるためにNACA0050へ滑らかにシフトさせた。
風洞実験の結果、翼根回転角αr = 0°での出力係数は，ねじり翼では全ての周速比においてストレート翼の場合よりも高い値となった。さらに、ねじり翼でαr = －2.5°とした場合、全ての収束比においてストレート翼よりも高い出力係数が高く、最大出力係数0.31を得た。また、数値流体力学解析において，翼の先端付近では先端に近いほどトルク係数が低下した。
風車後流については、αr = －2.5°の場合に、αr = 0°の場合と比べて、翼先端高さの風車戻り側における流速の低下が顕著であった。また、翼先端高さでは戻り側の乱流強度が高く、翼中心高さでは進み側の乱流強度がより高くなる傾向があった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
V形ダリウス風車のピッチ角制御手法の開発の課題については、固定ピッチ式V形ダリウス風車用の翼素運動量理論に基づく2重多流管モデルのコード開発を計画していたが、十分な時間を確保できず達成できなかった。V形ダリウス風車の風荷重特性解明の課題については、計画通り、六分力計を用いた風洞実験の準備と数値流体力学解析の準備を行った。風車後流特性解明の課題については、計画通り2枚翼の固定ピッチ式V形ダリウス風車について風洞実験の準備と数値流体力学解析の準備を行った。以上の理由から、やや遅れていると判断した。
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| 今後の研究の推進方策 |
V形ダリウス風車のピッチ角制御手法開発の課題については、まず、固定ピッチ式V形ダリウス風車用の翼素運動量理論に基づく2重多流管モデルのコード開発を完了させる。そのうえで、可変ピッチ式への拡張に取り組む。V形ダリウス風車の風荷重特性解明の課題については、風洞における六分力計を用いた測定を固定ピッチ式風車に対して実施し、数値流体力学解析の妥当性の検証を行う。風車後流特性解明の課題については、風洞実験による計測を実施し、固定ピッチ式風車に対して実施し、数値流体力学解析の妥当性の検証を行う。供試風車は、2枚翼の場合に加えて3枚翼の場合も対象とする。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
予算が計画よりも減額されたため、２種類のブレード各2枚は、3Dプリンタにより作成した。そのため、次年度使用額が発生した。
次年度使用額と2022年度請求助成金を合わせて、３枚ブレード用の土台の作成費および別形状のブレード作成費に充てる。
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