令和5年度は、高圧高温対応セルの動作確認を進めるとともに、対象のひとつである水分子についての新規の構造解析法を適用し、その構造の温度依存性を明らかにした。また吸着状態の温度・圧力・吸着量を能動的に制御するためのシステム開発を進めた。そのシステムを適用し、有機分子の吸着構造解析、水分子の吸着熱量測定を可能とした。水吸着では、パーシステントホモロジー法を適用し、その構造特性を明らかにする手法を開発した。有機分子吸着では、分子間の相互作用が吸着速度に与える影響を明らかにした。また、細孔内の水に異分子が混入した際の挙動についても検討を行った。これらの成果については学会発表を行い、学術論文として取りまとめ中である。研究計画は順調に進展したと言える。
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