研究成果の概要 |
温度誘起構造相転移により有機単結晶が突然粉々に砕ける現象が知られており、相転移の際に結晶が発生する大きな力を利用したアクチュエータなどへの応用が期待されている。本研究では、結晶粉砕を示す1,2,4,5-四臭化ベンゼンを用い、結晶をナノファイバー化すれば、粉砕を免れて繰り返し相転移させることが可能であることを示した。さらに、相転移の際に生じるファイバーの変形を利用したアクチュエータを製作した。このアクチュエータは、自身の1万倍の質量を持つ物体を重力に抗して空中に跳ね上げることが可能な、非常に強い力を発生することを明らかにした。
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