研究課題/領域番号 |
21K05128
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
島崎 洋次 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 准教授 (80284389)
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研究分担者 |
座古 保 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (50399440)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 超分子 / 電気泳動 / タンパク質 / 酵素 |
研究実績の概要 |
現在までに卵白試料において抗菌活性を有するリゾチームが他の複合体を形成していることを見出してきている。また、この複合体中体を構成するリゾチーム以外のタンパク質はトリプシンにより分解される一方、リゾチームはトリプシン処理をしてもその活性を保持していることを示した。Youji Shimazaki, Shunta Yabu; Characterization of enzymatic activity of lysozyme in lysozyme-ovotransferrin complex before and after treatment with trypsin. Separation Science Plus Vol.4 (10) 377-383(2021).さらに、これらのリゾチーム複合体の単離方法の改良を行っている。 また、マウスの肝臓由来の水溶性タンパク質を非変性条件の2次元電気泳動法により分離し、そのタンパク質の構成成分を抗原抗体法により調べたところ3種以上のタンパク質が結合して超分子形成している可能性が示された。さらに、これらのタンパク質を認識する種々の抗体を結合させたprotein A agarose担体をつめた円筒型ゲルに電気泳動法により溶出し、結合させる方法を構築している。これらの方法を組み合わせることにより、タンパク質超分子の構成成分を効率的に調べることができると考えられる。また、超分子中を構成しているタンパク質の1つであるエステラーゼの活性を調べる方法を確立した。この方法を用いて、超分子の機能制御方法について検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究内容に関する論文を構築することができ、さらに2件の学会発表で報告することが可能であったため、上記のように判断した。 Youji Shimazaki, Shunta Yabu; Characterization of enzymatic activity of lysozyme in lysozyme-ovotransferrin complex before and after treatment with trypsin.Separation Science Plus Vol.4 (10) 377-383(2021).島崎洋次、籔隼大、塚野鈴、非変性等電点電気泳動分離したタンパク質複合体の溶出法の検討とその特性分析、日本電気泳動学会第72回総会2021年7/15 web参加、島崎洋次、塚野鈴、籔隼大、電点電気泳動分離溶出されたリゾチーム超分子の機能制御法の検討、日本分析化学会 第70年会 2021年9/22-24 Web参加9/22発表
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今後の研究の推進方策 |
2次元電気泳動法により分離されたタンパク質超分子を効率よく、しかも可能な限り網羅的に抽出し、その構造と機能を調べる方法をさらに推進する予定でいる。単離された超分子機能を可逆的に制御する方法を考案する。また、生体試料から超分子を直接的に単離する方法の構築を行い、その超分子の構造や機能を調べる方法を構築する。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は中期計画の最終年度であり、次年度繰越不可の予算から使用した。本申請予算は次元度繰り越しが可能ということで一部今年度予算として使用し、生体超分子の高分離分析法とその機能制御法の構築に関する研究をさらに推進する予定である。
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