研究実績の概要 |
キレート樹脂で4,5,6族元素(具体的にはV, Nb, Mo, Hf, Ta, W)を回収する条件検討を行ったが、多くの元素で回収率が低く、溶離段階の検討まで進むことができなかった。そこで、今年度は我々の研究グループで過去の知見がある水酸化ランタン共沈殿法による回収をNb, Hf, Taにも拡張して適用してみることとした。結果、水酸化ランタン共沈殿法はNb, Ta, Hfの回収にも有効に機能することが分かった。現在の条件で8割程度の回収率が得られている。共沈殿法により回収率がある程度確保できたため、溶離液についても検討を行った。溶離液についてはNaOHまたはH2O2の添加の有無により、溶離挙動が大きく変化することを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
キレート樹脂での回収が計画通り進行しなかった。水酸化ランタン共沈殿法による回収がNb, Hf, Taに対しても機能したので、こちらの回収法について検討を進めることとした。溶離操作についても検討した結果、溶離液の組成(NaOHとH2O2の有無)により、溶離挙動が大きく変化することを確認した。具体的には、 H2O2のみでは溶離しない、 NaOHのみではMo, Wが溶離する、 NaOHとH2O2の両方ではV, Nb, Taが溶離するなどである。
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