一般的なESは設置した金属板や回転式の金属ドラムにより紡糸したナノ繊維を回収するが,本法は有機相と水相の二相分離系の界面で不織布を回収できる.したがって,界面に形成された不織布を巻き取っていけば連続的に不織布を製造できるという点で社会的意義があると判断する.有機相と水層の界面を利用し,有機相面は疎水性,水相面は親水性を示すナノ繊維不織布を紡糸プロセスで作製できるという学術的意義を有する.さらに本手法は,有機相あるいは水相に,機能性物質を溶解または分散させながら紡糸を行うことにより高分子との反応を伴った機能性ナノ繊維不織布を作製することに発展可能であるという点でも学術的・社会的意義を有する.
|