研究成果の概要 |
分子内に2,2,6,6-テトラメチルピペリジル基を有する光安定剤(HALS)について、有機溶液の光酸化により生成するニトロキシドラジカルを電子スピン共鳴法を用いて詳しく調べた。ピペリジル基のNに導入された置換基の種類(-H、-CH3、-O(CH2)7CH3)によってニトロキシドラジカルの生成速度は大きく異なることがわかった。溶媒にn-ヘキサンを用いたとき、ニトロキシドラジカルの生成と光分解が一次反応則に従って同時に進行すると仮定して、速度論的解析を行った結果、本実験条件下において,速度定数の相対値として、-CH3:-H:-O(CH2)7CH3 =1 : 6 : 22と評価することができた。
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