これまでカラムナー液晶として数多の分子が開発されてきたが,その中でメソゲンとしてヘキサアリールベンゼン骨格をもつものは限られている。本研究では,周辺位の6この芳香環のうち,3個の芳香環の分子短軸にフッ素原子を導入することで強力な分子内スルースペース相互作用を誘起し,多様な光学挙動の発現に成功した。限られて基質において液晶性発現も達成できた。これらの成果はフッ素原子導入が鍵となり,フッ素系新材料創出の一端を担う成果である。またフォトクロミズム性の発現も観察され,UV照射で色調が変化するスマート材料としての応用にも期待でき,新材料の材料設計指針を提供できる成果である。
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