シアノ架橋モリブデン錯体へのアニオン挿入脱離反応、および、これを用いた電池系について研究を行った。挿入脱離するアニオンについて種々のアニオンを検討したところ、比較的小さなフッ化物イオンでは挿入脱離反応は確認されたが、塩化物イオンや硫酸イオンなどの大きなアニオンの挿入脱離反応は起こらなかった。また、アニオンの挿入脱離サイトを小さくしたところ、アニオン挿入脱離サイトの大きさも重要なファクターであることが分かった。 この化合物を正極に、亜鉛金属を負極にそれぞれ用いて電池を試作したところ、充電電圧2.0V、放電電圧1.85V程度の電池を試作することができた。
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