グアニン四重鎖 (G4) は、グアニン豊富な核酸上で形成される高次構造であり、細胞内において核酸が担う多岐にわたる機能の起点となるだけでなく、疾患の創薬標的としても注目を集めている。これらG4の機能解明にあたってはG4と特異的に結合する化合物、G4リガンドが重要な役割を果たしてきた。申請者はこれまでにG4リガンドとして白金サルフェン錯体や大環状ピリドンペンタマーを合成してきた。特に白金サルフェン錯体についてはG4を強力かつ選択的に安定化するだけでなく、結合時に蛍光を増大するLight-up特性、高い抗腫瘍活性を併せ持ち、G4リガンドとして理想的な特性を有していた。
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