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2022 年度 実施状況報告書

蛋白質ケージを用いたウイルス様粒子作成技術基盤の確立-SARS-Cov2モデル-

研究課題

研究課題/領域番号 21K05268
研究機関東京工業大学

研究代表者

金丸 周司  東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (50376951)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードウイルス様粒子 / ワクチン / ウイルス抗原
研究実績の概要

本研究では、ウイルスの検査試薬・ウイルスの構造解析・ワクチン開発等に利用するために高い熱安定性・pH安定性を有する蛋白質ケージ(Scaffold)を用いてウイルス様粒子(VLP)を作成することを目的としている。
現在、モデル分子を用いて大腸菌での発現系の構築と精製法の確立のために必要な技術基盤開発を行っている。
現在までのところ、Scaffoldと融合していないウイルス蛋白質の大量発現・精製に成功し検査試薬の抗原として共同研究者に提供した。
一方VLPに関しては、モデル分子のフラグメント化や大腸菌発現条件の検討、分子シャペロン等の共発現などを行ったが期待する可溶性のVLPは得られていない。そこで、現在は分泌型酵母Pichia pastorisを用いた発現系の構築に取り組んでいる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

SARS-Cov2ヌクレオカプシド蛋白質(N蛋白質)を大腸菌において大量発現し、純度良く精製することができた。この試料をSARS-Cov2検査試薬を開発する研究協力者に供与し、検査試薬の抗原として利用している。

VLPに関しては、SARS-Cov2スパイク蛋白質(S蛋白質)をモデルに、大腸菌内での発現では、フォールディングの問題で可溶性のVLPは得られていない。現在分泌型酵母Pichia pastorisを用いた発現系の構築を行い、発現蛋白質の性状解析を行っている。

今後の研究の推進方策

引き続き、分泌型酵母Pichia pastorisを用いた発現系でのVLPの作成と評価を継続する。
同時に、他の生物での大量発現を試みる。

次年度使用額が生じた理由

当初計画より進捗状況が遅れているため、次年度使用額が生じた。試料調製に必要な消耗品・論文投稿料ならびに機器修理費に使用予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Rapid and sensitive SARS-CoV-2 detection using a homogeneous fluorescent immunosensor Quenchbody with crowding agents2022

    • 著者名/発表者名
      Zhu Bo、Nosaka Nobuyuki、Kanamaru Shuji、Dong Jinhua、Dai Yancen、Inoue Akihito、Yang Yinghui、Kobayashi Kaori、Kitaguchi Tetsuya、Iwasaki Hiroshi、Koike Ryuji、Wakabayashi Kenji、Ueda Hiroshi
    • 雑誌名

      The Analyst

      巻: 147 ページ: 4971~4979

    • DOI

      10.1039/d2an01051h

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Cell-free protein crystallization for nanocrystal structure determination2022

    • 著者名/発表者名
      Abe Satoshi、Tanaka Junko、Kojima Mariko、Kanamaru Shuji、Hirata Kunio、Yamashita Keitaro、Kobayashi Ayako、Ueno Takafumi
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 12 ページ: 16031

    • DOI

      10.1038/s41598-022-19681-9

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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