4重鎖(G4)核酸の細胞内挙動を『見る』ために、これまでにG4核酸の可視化を可能とするG4選択的蛍光色素がいくつか報告されてきている。しかし多くの場合、蛍光信号の核酸構造に対する選択性が低く、2重鎖DNAと4重鎖核酸の違いを見分けるには蛍光寿命を計測する必要があり、特別な顕微鏡システムを必要とした。本研究の成果により見出されたQCy(MeBT)3によるG4核酸可視化法では、生細胞内の2重鎖DNAと4重鎖核酸を蛍光の色で見分けることができるため、汎用の蛍光顕微鏡システムでG4核酸を可視化できる。さらにG4核酸のみに応答する蛍光色素の開発にも成功したことから、G4機能解明に大きく貢献できる。
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