RNA四重鎖構造(rG4)は生物学的に重要な役割を担っていると考えられ、創薬のターゲットとして期待されている。本研究では、Ce(IV)/EDTA錯体が、rG4中の特定のヌクレオチド位置を効果的かつ選択的に切断できる分子ハサミであることを見出した。また、rG4のループ部位がCe(IV)/EDTA錯体によって特異的に切断されることを示した。この切断はrG4における構造依存的な切断であり、rG4をヌクレオチドの分解能でプローブする有用な方法である。本手法はRNA構造の塩基配列分解能での解析を容易にし、疾患に関連するrG4を標的とするためのコンセプトを提供するものと考えられる。
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