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2023 年度 研究成果報告書

Serial transfer法による常温性藍藻の長期高温適応進化実験

研究課題

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研究課題/領域番号 21K05338
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分38020:応用微生物学関連
研究機関静岡大学

研究代表者

兼崎 友  静岡大学, 静岡共同利用機器センター, 特任助教 (70380293)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードシアノバクテリア / ゲノム解析 / 適応進化 / 高温ストレス / 突然変異
研究成果の概要

本研究では細胞を亜致死高温条件に曝しながら継代するSerial transfer培養法により高温適応進化株のラインを確立した。定期的にリシーケンス解析することで変異した遺伝子座を同定し、変異数の増加を観測した。累積した突然変異がゲノム上の特定領域に集中するかどうかを解析したが、現時点ではホットスポットは見られていない。一方、電顕解析による高温下での細胞形態の比較の結果からは親株と高温適応進化株の違いは明瞭であった。また新たに取得した高温適応株のラインはこれまでの株とは異なる遺伝子座への変異を持っていたことから、高温耐性や高温適応に関わる突然変異には多様性があることが見えてきた。

自由記述の分野

微生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

遺伝子組換え技術を用いずに通常の生育限界温度を大幅に上回る高温適応株を作出できたことは、シアノバクテリアを用いたバイオマス物質生産系の開発における可能性とリスクの双方の理解に役立つ結果であった。また本研究により、亜致死条件での超長期間培養という過去に報告例のない条件に曝すことで新規の高温誘導性遺伝子の探索が進むことが明らかになった。これらの結果は他の藻類や光合成微生物での研究においても新たな研究の方向性や発展性を示すものである。また将来的な地球温暖化により、現存する微生物の表現型がどのように変化していくかを予想する上でも重要な成果である。

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公開日: 2025-01-30  

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