本研究より培養経時的な細胞死だけではなくUV-C照射による殺処理による細胞死を生死判定し、細胞死に関連するタンパク質成分の漏出が認められた。細胞プラスチックス成型では外郭構造にαヘリックスの長鎖長を有するタンパク質が細胞間接合に重要であることがわかり、特定の培養時期や殺処理された細胞を使用すると、細胞同士を接合させやすく、成型しやすくなることを示した。細胞プラスチックスの成型時の香気成分は、GC/MSの解析の結果、抗菌性物質cis-2-Penten-1-olとして同定された。以上から、緑藻細胞を直接的に細胞プラスチックスの原料とし、かつ細胞の生産する代謝産物を直接的に利用できる可能性を示した。
|