独自開発した酵素アミノ酸配列分類法と祖先型再構成法を融合した手法を用いて、配列データベースから極めて高い耐熱性と耐久性を有する新規な祖先型L-アミノ酸酸化酵素 (HTAncLAAO2) を設計した。HTAncLAAO2のX線結晶構造解析を行い、その構造を決定するとともに、本酵素の基質侵入経路ならびに基質認識機構を明らかにした。合理的設計によりL-Trpに高い活性を示すHTAncLAAO2(W220A)変異体の取得に成功した。デザインした変異体を用いたD,L-Trp誘導体のD体への化学-酵素的変換に成功し、計3つのTrp誘導体について、高い単離収率かつ光学純度でD体を精製することに成功した。
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