標的タンパク質は、医薬品や生物活性分子の分子作用機構を理解する上で極めて重要だが、従来法は煩雑であり、合理的な基盤技術の確立が急務である。本研究では、独自技術である金ナノ粒子を基盤としたアフィニティーラベリングプローブの設計を発展させて種々の抗癌活性化合物に応用し、汎用性の高い標的タンパク質網羅同定技術の確立を目指した。様々なリガンド分子へ適用可能なプローブ設計と簡便な合成方法を開発し、天然物リガンドと光反応基を修飾した金ナノ粒子を種々作成した。また、マルチウェルプレートを用いたスクリーニングによる反応解析法を開発し、求電子性プローブにおけるアフィニティーラベリング反応の迅速な評価に成功した。
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