アブラナ科野菜に含まれるイソチオシアネート化合物には、従来から生体の抗酸化機能を惹起する効果があることが知られていた。研究代表者はそれに加え、タンパク質代謝制御に関わるAktの活性化を誘導することを骨格筋細胞の解析から見出していた。本研究で、廃用性筋萎縮モデルで酸化ストレス軽減と筋タンパク質分解抑制効果が見られたこと、また、筋切片をPEITCで刺激した際も細胞と同じ効果が認められたことから、細胞系だけでなく生体においても骨格筋の機能維持に対して、イソチオシアネート化合物の健康有益性を明らかにするものであり、食材成分による疾患の予防や緩和などの応用展開の基礎となるものである。
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