天然物由来の高分子多糖類は、健康の維持に有効な生理活性を持つことが知られる一方で、食品中の含有量を測定する分析法が未だ確立していない。そこで本研究では、天然硫酸化多糖類の安全かつ効果的な食品利用を実現するため、キャピラリーゲル電気泳動の分析原理に基づき硫酸化多糖類を測定する新たな分析法の開発研究に取り組んだ。 その結果、十分な分子量分離およびキャピラリー壁への固定が達成できず構築には至らなかったものの、ポリアクリルアミドゲルを用いた硫酸化多糖の泳動と検出が可能であることを確認した。また、海藻に含まれる硫酸化多糖フコイダンが、免疫機能制御を介して、癌転移や感染症に予防効果を発揮する可能性を示した。
|