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2023 年度 実績報告書

イネの器官サイズを制御する3量体Gタンパク質の分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K05528
研究機関福井県立大学

研究代表者

岩崎 行玄  福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (20193732)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード3量体Gタンパク質 / 器官形成 / イネ / プロテオミクス / 種子 / 免疫沈降
研究実績の概要

イネ3量体Gタンパク質複合体を構成するコアサブユニット遺伝子は7種類である(α、β、γ1~γ5)。申請期間内に、野生型に加え、多様なGタンパク質変異体での、コアサブユニットの定量を目指した。本年度は、3種類のイネ、T65(野生型)、GS3(Gγ3ヌル変異体)、Mi(Gγ3ΔCis変異体)を用い、細胞膜と抗Gα抗体での免疫沈降産物を定量した。
T65、GS3、Miの細胞膜(300μg)を可能化し、抗Gα抗体を用いて免疫沈降を行い、その産物を解析した。単位はpmolであらわす。結果、すべての品種で、およそ、Gαは4.0、Gβは4.5、Gγ1は0.2、Gγ2は0.02であった。Gγ4サブユニットとGγ5サブユニットは、検出限界以下であった。Gγ3サブユニットは、およそ、T65は0、GS3はヌルのため0、Miは0.66であった。
昨年度、細胞膜上に過剰のGβサブユニットが蓄積していることを見出していた。本年度、抗Gα抗体で免疫沈降すると、GαサブユニットとGβサブユニットは、1:1であった。Y2Hでは、GαサブユニットとGβサブユニットは、相互作用しないので、免疫沈降結果は、両者を結ぶアンカータンパク質が存在することを示唆した。
次に、細胞膜(300μg)を出発とした、免疫沈降産物のGγ1~Gγ5の総和は、T65は0.26、GS3は0.2、Miは0.16であった(単位はpmol)。免疫沈降したGαの量、4.8 pmol、に比べて、Gγサブユニットの総量は極めて小さかった。この結果は、Gγサブユニットは、複合体から乖離しやすいことを示している。動物や酵母においては、βとγサブユニットは強固なダイマーを形成しているとされていると考えられているので、この結果は、イネ独特の特性であろう。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] OsGGC2, Gγ subunit of heterotrimeric G protein, regulates plant height by functionally overlapping with DEP1 in rice2023

    • 著者名/発表者名
      Chaya G., Segami S., Fujita M., Morinaka Y., Iwasaki Y., Miura K
    • 雑誌名

      Plants

      巻: 11 ページ: 422

    • DOI

      10.3390/plants11030422

    • 査読あり
  • [学会発表] イネヘテロ3量体タンパク質 γ2 サブユニットの機能欠損変異は幼苗致死を引き起こす2023

    • 著者名/発表者名
      茶谷 弦輝、藤田 萌香、岩崎 行玄、三浦 孝太郎
    • 学会等名
      日本育種学会 第144回講演会
  • [学会発表] イネ短粒変異体srs2、srs6の遺伝解析2023

    • 著者名/発表者名
      小川岳斗、茶谷弦輝、瀬上修平、岩崎行玄、三浦孝太郎
    • 学会等名
      日本育種学会第143回講演会
  • [学会発表] イネヘテロ 3 量体 G タンパク質 γ5 サブユニットは DEP1 と冗長的に草丈を制御する2023

    • 著者名/発表者名
      茶谷弦輝, 瀬上修平, 藤田萌香, 森中洋一, 三浦孝太郎, 岩崎行玄
    • 学会等名
      日本育種学会第141回講演会
  • [学会発表] イネ3量体Gタンパク質複合体を構成するサブユニットの定量2023

    • 著者名/発表者名
      小林由季,尾嶋真衣,吉村優真,茶谷玄輝,三浦孝太郎,岩崎行玄
    • 学会等名
      日本育種学会第139回講演会

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公開日: 2024-12-25  

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