低栄養処理区特異的に検出されたQTLsは、40倍希釈した水耕液という低濃度の養分を効率的に利用してバイオマスを増加する機能を持ちうる。これらの利用は、投入肥料を削減することで持続的な農業の実現に役立つといえる。GRAS-Di法で得た日本晴×KHAO NOKの組換え自殖後代のゲノム全域に渡る高密度遺伝子型情報は、上記の低栄養特異的QTLsの検出に有効なだけでなく、親品種間に観られている様々な栄養ストレス耐性遺伝子座の検出にも利用できる。また、得られた高密度遺伝子型情報を深層学習時の教師ラベルとして活用することで、単純な分類が不可能だったメンデル遺伝する新しい表現型値の探索法の確立に有効である。
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