本研究では、1)ナス属野生種Solanum giloの細胞質を用いてナスのCMS系統を育成する。2)ナス属野生種S. macrocarponの細胞質を用いてナスのCMS系統を育成する。3)S. virginianum とナスの戻し交雑の後代の実生について細胞質DNAの分析を行う。S. giloの細胞質をもつCMS系統第五代の果実の大きさはナスS. melongena ‘Uttara’と比べて差が無く、結果率および1果あたりの種子数は概して増加していたことから種子稔性が高くなっていると言える。CMS系統後代は、花粉を全くもたない雄性不稔系統であるといえる。これらのデータは論文として掲載された。
|