本研究では,食用ハスの実生栽培における最適施肥量を調べるとともに,球根形成における植物ホルモンの発現量解析を行った.RT-PCRの結果から,根茎で9種のジベレリン生合成酵素遺伝子,8種のジベレリン代謝酵素遺伝子の発現が確認された.一方,アブシジン酸の生合成酵素遺伝子では16種,アブシジン酸代謝酵素遺伝子では7種の遺伝子の発現が確認された.また,トランスクリプトーム解析から,肥大根茎と伸長根茎との比較において,ジベレリンおよびアブシジン酸生合成酵素・代謝遺伝子群において,複数の遺伝子で発現量に違いが認められた.加えて,テッポウユリおよびタカサゴユリの球根休眠性に関する生態的特性についても調べた.
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