研究課題/領域番号 |
21K05655
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研究機関 | 前橋工科大学 |
研究代表者 |
森田 哲夫 前橋工科大学, 工学部, 教授 (70419084)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 少子高齢化 / 人口減少社会 / 墓地 / 地方都市 |
研究実績の概要 |
我が国は史上初の人口減少社会を迎える。地方都市では少子高齢化が進行し、墓地需要の変化が見込まれる。また、墓地に関する意識変化により樹林墓地等の新しい墓地形式の需要増が見込まれる。さらに、墓地返還、散骨により墓地需要特性が変化する傾向も予想できる。 我が国における近年の墓地需要に関する研究は、大都市において公営墓地の需給逼迫が顕在化した1990年代(約30年前)に進められた。以降の研究は、新しい墓地形式(樹林墓地 等)に関する研究が進められたものの、墓地需要特性に関する学術研究はほぼみられない。 本研究は、上記の社会情勢変化により、墓地需要は増加するのか・減少する可能性があるのか、需要の質(墓地形式等)は変化するのか、需要変化により土地利用、都市施設の検討に影響を及ぼすのかを問いとしている。研究目的は、地方都市を対象とし、1)自治体情報・現地調査による現在の墓地需要・供給の把握、2)墓地取得意向分析による人口減少社会における墓地需要特性の把握、3)墓地需要に関する今後の市民意向の分析、である。 対象地域は、市営霊園の空き区画・用地がほぼ存在しない群馬県前橋市とする。前橋市を 対象とすることにより、人口同規模の地方都市の墓地政策に知見を提供することを意図する。近年、空き家問題が都市問題として認識されているように、着目されてこなかった墓地需給からみた土地利用、都市施設(公園・緑地、墓園)計画に関する課題を得ることとする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的の「1)自治体情報・現地調査による現在の墓地需要・供給の把握」については、2021年度に研究作業を終えた。 研究目的の「2)墓地取得意向分析による人口減少社会における墓地需要特性の把握」については、2022年度に第1回アンケート調査を終え、基礎的な分析を終えた。 また、学術論文を1編投稿し、現在審査中である。 以上より、概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画どおり「2)墓地取得意向分析による人口減少社会における墓地需要特性の把握」について詳細な分析を進め、研究目的「3)墓地需要に関する今後の市民意向の分析」を年度内に終える予定である。あわせて、学術論文を1編投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度末に予定していたwebアンケート調査の実施が新型コロナウイルス感染のため遅れ、2023年5月8日の「5類への引き下げ」を待って実施することとしたためである。
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